令和4年12月、東京都立上野高校において「ヤングケアラーについてみんなで考える」をテーマに出前授業を行い、ホームルーム委員会の皆さんから意見を聴きました。授業ではまず、ヤングケアラーを知っている高校生が少ないことや、ヤングケアラー自身が世話をしている状況について周囲に相談したことがある割合が低いことなど、実態について知ってもらいました。説明の後、生徒の皆さんには「ヤングケアラーについて聞いたことある?」「もっと知ってもらうためにはどのような工夫が必要?」「自分やみんなにできることは何だろう?」という3つのことについてグループ・ディスカッションし、意見を発表してもらいました。▲生徒たちによるグループワークの様子生徒の皆さんからは「ヤングケアラーという言葉は聞いたことがあるけれど、詳しい内容や実態は知らなかった。」との意見が多く、「出前授業を通して、意外と身近なことかもしれないと思った。」「ヤングケアラーについて知識が増えてよかった。もっと知る機会を増やしたらいいと思う。」といった意見がありました。都の今後の取組については「元ヤングケアラーの人の経験談はとても重要だと思う。」「アニメならどの年齢の人にも分かりやすい。」「動画配信サイトやインフルエンサーなどとコラボしたらもっと知ってもらえると思う。」といった意見がありました。一方で、「ヤングケアラー自身だけではなく、その家族にもヤングケアラーに関する知識をもってもらった方がいい。」「保護者会や学校アンケートなどで啓発した方がいい。」といった広い視点での意見もありました。自分やみんなができることについては「他人事と思わずに、まず、自分が理解すること。」「ヤングケアラーだから相談した方がいいと押し付けることなく、まず話を聞くことが大事」という意見が出てきました。今後、こうした意見やアイデアをヤングケアラー支援に向けた普及啓発や、実情に寄り添ったきめ細かい支援に活かしていきます。43▲グループ代表者の発表の様子ヤングケアラーを支える~東京都立上野高等学校~子供との対話③(出前授業)
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