-39-治療薬(1)第6波までの都の取組1中和抗体薬•流行初期には、対症療法が中心であったが、令和3年7月、軽症患者等の重症化を防止する点滴薬である中和抗体薬「ロナプリーブ」が特例承認されたことを受けて、順次、都内約220医療機関等に同薬の配備を進め、酸素・医療提供ステーション及び宿泊療養施設の一部でも投与を実施•また、かかりつけ医や発熱相談センターによる中和抗体薬の投与が可能な医療機関への案内や、保健所と都が連携して投与可能な医療機関への入院・受診調整を行うなど、早期・確実な投与を促進•さらに、令和3年10月には、東京都中和抗体薬治療コールセンターを設置し、中和抗体薬の投与希望者からの問合せ・相談を受け付けるとともに、投与対象者に対する投与施設や搬送等の調整を実施•なお、国からの中和抗体薬のオミクロン株に対する有効性にかかる通知(令和3年12月)を踏まえ、令和4年1月からは、都の臨時の医療施設での投与をロナプリーブからゼビュディ(令和3年9月特例承認)へ切り替えた。また、迅速な投与に結び付けるため、自宅療養者等に対する往診での中和抗体薬投与を推進する事業も開始2経口薬•経口薬については、医師会、薬剤師会等と連携し、令和3年12月に特例承認された「ラゲブリオ」と、令和4年2月に特例承認された「パキロビッドパック」について、医療機関・薬局等へ登録の働きかけを行い、供給体制を確保•また、令和4年1月には、都民が経口薬へのアクセスがしやすいよう、処方が可能な診療・検査医療機関のHP公表を開始•宿泊療養施設において、治験に積極的に参加するなど国産医薬品開発にも貢献(2)成果と課題•中和抗体薬については、投与体制の確保や早期・確実な投与の促進の取組を進め、令和4年4月30日現在、ロナプリーブの投与件数は約4,400件、ゼビュディの投与件数は約17,500件•経口薬については、関係機関と連携しながら地域での提供体制を構築し、令和4年5月5日現在、経口薬の処方が可能な診療・検査医療機関のHP 公表件数は1,258件‣中和抗体薬や経口薬を必要な患者に早期・確実に投与するための体制整備を推進
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