ANMC21では、会員都市の行政職員や専門家を対象に、専門分野ごとに様々な研修プログラムを設けています。今回は、2010年1月11日〜1月22日にかけて行われた「都市における捜索・救助研修」を紹介します。 |
都市における捜索・救助研修へ参加しました!
シンガポール内務省の組織である民間防衛アカデミー(SCDA)では、国際的な研修コースを提供し、危機管理分野の人材育成を行っています。現在まで、世界95か国から研修生を受け入れ、2009年だけでも400人の研修生を受け入れました。
2010年1月11日から1月22日までの2週間、SCDAで実施された「都市における捜索・救助研修」に、東京消防庁の消防救助機動部隊の職員2名が参加しました。
参加者からのレポートをお届けします。
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Report 東京消防庁 天野圭二消防士長 梅澤真一消防副士長
研修はSCDAの視察から始まりました。敷地はとても広大で、建物内外で実際に炎を出し、マンションやカラオケなど17通りの状況を想定した火災対応訓練ができる施設、倒壊したビルでの救助訓練が行える施設など多種多様な訓練施設のほか、世界各国からの視察者や研修生のために各種式典を行えるラウンジや寮が併設されるなど、非常に充実していました。
講義は、シンガポールの概要に始まり、救助活動要領、東京消防庁救助隊に相当するDART(Disaster Assistance and Rescue Team)隊の活動事例、救急活動要領等について行われ、東京との違いについて学ぶことができました。
実技では、INSARAG(International Search and Rescue Response:国際的な捜索・救助活動に関する協議機関)のガイドラインに基づいたロープレスキュー、ブリーチング(破壊訓練)やショアリング(支柱を活用しての救助要領)などの訓練のほか、24時間の救助活動を実施する夜通しの耐久訓練を実施し、長時間の活動にも対応できる技術と精神力を学びました。
今回の参加者は、東京から2名、オーストラリアから4名、スリランカから1名、アルメニアから1名の計8名。国際色豊かな研修となりました。海外の救助部隊と活動することで、お互いのネットワークを作ることができ、実際に他国での救助活動にあたる際に更なる自信を持つことができました。海外における研修に参加することの効果を実感しています。
この経験を今後、東京消防庁の活動に生かしていきたいと思っています。
2週間にわたるハードな訓練を通し、技術を習得しただけではなく国際的なネットワークも形成されたようです。今後のさらなる活躍が楽しみです。
SCDAに関するHPはこちら(英語のみ)http://www.scdf.gov.sg/
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