Japanese
|
English
第11号
2010年12月3日発行
目次へ戻る
3
アジア大都市ネットワーク21共同事業の紹介
2010ジュニアスポーツアジア交流大会
平成22年8月23日(月)から30日(月)までの8日間、東京で「2010ジュニアスポーツアジア交流大会」が開催されました。本大会は、ジュニア選手が競技を通じて技術的、精神的に向上するとともに、国を超えた相互理解を深め、生涯を通した人格形成、健全育成を果たすことを目的として実施されています。
今年で4回目となる本大会には、アジア16都市から選手及び役員合わせて約300名の参加があり、昨年と同様に、バドミントンと柔道の交流試合が行われました。また、このほかにも都内の高校生との文化交流や、オリンピックメダリストによる指導練習などが行われ、アジアの文化の相互理解や競技力の向上を図りました。
今回は、エキシビションマッチとして行われたセパタクローの試合と文化交流の模様を御紹介します。
★
セパタクロー
今回の大会では、柔道とバトミントンのほかにエキシビションマッチとしてバンコク選抜と日本代表の選手らによるセパタクローの試合が行われました。
セパタクローは、東南アジアで生まれたスポーツで、3人が1チームとなりバドミントンと全く同じコートの中で、サッカーのように足だけを使い、バレーボールのようにボールを打ち合うものです。初めて間近で試合を見ましたが、ジュニア選手とはいいながらも国を代表する選手たちだけあって迫力のある試合で、素人の私でもその技術の高さがわかりました。
試合の模様
バンコク選抜と日本代表選手
★
文化交流
文化交流では、参加都市ごとに分かれて都内の高校を訪問し、部活動その他のプログラムを通じて日本文化を体験しました。
今回取材した墨田川高校には、シンガポールとアスタナ(カザフスタン共和国の首都)の柔道選手が訪問し、在校生とともに茶道や折り紙、書道、剣道を体験しました。
茶道体験の様子
折り紙体験の様子
茶道体験では、茶道部員が中心となって選手のみなさんにお茶をふるまいました。初めて飲む抹茶の味に驚いたり、中には海草の味がすると話す選手もいたりと反応は様々でした。抹茶が苦かったこともあり、みなさん和菓子を大変気に入った様子でした。シンガポールでは新年に栗を食べるそうで、和菓子の中に栗の形のお菓子があるのを見つけて喜んでいた選手もいました。
また、女子選手からは、茶道部員の浴衣姿を見て、かわいいので着てみたいという声もありました。みなさん、お菓子やお茶のおかわりにも積極的で、茶道を楽しんでいました。
折り紙体験では、在校生と選手が2人1組になって風船や鶴などを作りました。折り方の説明を一緒に見ながら、在校生が選手たちに丁寧に教えていました。アスタナの選手はロシア語を話すため、在校生も会話のやりとりは難しいようでしたが、簡単な英単語や身振り手振りで上手にコミュニケーションをとっていました。最後には、どの選手も出来上がった作品をうれしそうに持ち帰っていました。
普段、なかなか触れることのできない日本文化を体験でき、選手のみなさんにとってとても良い思い出になったようです。
最後に、本大会では、英語、ロシア語、タイ語、ベトナム語など様々な言語を使用する選手が参加しています。しかし、文化交流では訪問先の高校生が言葉の壁を物ともせずに身振り手振りで積極的にコミュニケーションを図っていましたし、交流試合でも他都市の試合を応援している選手たちの姿が印象的でした。
このように、様々なプログラムを通じて、言葉によるコミュニケーションが不十分であっても、お互いのことを理解しようとする姿勢が自然と表れてくるところに、本大会の意義深さがあります。
選手のみなさんの今後の更なる御活躍を心から応援しております。
▲目次へ戻る
▲ページのトップへ
発行:アジア人材バンク Asian Human Network Databank
© Tokyo Metropolitan Government