アジア大都市ネットワーク21会員都市が行う、先進的な取組を紹介しています。 |
FROMハノイ 〜「タンロン・ハノイ建都千年祭」〜
2010年は、ハノイにとって建都1000年目にあたる記念の年です。
10月10日に開催された記念式典に、ハノイ市長の招待に応じて、東京都からは石原都知事の代理として副知事が参加しました。今回は訪問団に随行した東京都知事本局外務部の矢澤英明さんに、千年祭に湧くハノイの様子をレポートしてもらいます。 |
Report タンロン・ハノイ建都千年祭
(1)ベトナム史上最大の国家行事
10月10日、「タンロン・ハノイ建都千年祭」に参加するためハノイを訪問しました。
10世紀中頃までに長い中国(後漢)支配から独立し、ベトナム(李朝)が首都をタンロン(「昇竜」と表記、現在のハノイ)に定めたのが1010年。今回のお祭りは建都1000周年をお祝いするため国家的イベントとなりました。外国賓客が多数招かれ、地方から庶民がハノイに詰め掛け、チエット国家主席、マイン共産党書記長、ズン首相のベトナムトップ3がそろい踏みの下、式典や行事が国家を挙げ盛大に行われました。東京都はタオ・ハノイ市人民委員会委員長(ハノイ市長に相当)の招待に応じ、𠮷
川副知事が参加し、ハノイ市長との懇談等を通じて、東京・ハノイの友好関係の継続的発展を確認しました。 |
(2)沸騰ハノイ
世紀の式典を一目見ようと、日本製のバイク(ベトナムではバイクのことをホンダと言う。)に家族が相乗りして方々から上京して来るベトナム庶民の姿はとても微笑ましく、また、この国の歴史の節目の祭典に自らも関わりたいと願う人々の情熱を垣間見ました。ベトナムの国民の何かわくわくしている雰囲気が伝わってきて、政府と国民一致団結した力強さを感じました。日本の経済発展の象徴的なイベントであった1970年の大阪万博の時はきっと日本人も同じような感覚だったのかもしれません。私は当時、母親のお腹の中でしたが、不思議な既視感を覚えました。 |
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家族で上京 |
ガイド役の学生ボランティア |
車窓から見た町のにぎわい |
(3)パートナーとしてのベトナム
30歳以下の人口が50%以上を占めるベトナムは近い将来人口が日本と同程度となります。国土面積は日本より若干小さい程度であり、共産主義国ですが国民の生活は仏教をベースとし、町は清潔で、犯罪は少なく、人々は勤勉で礼儀正しい。共通点が多く、何かと日本とウマが合いそうなこの国は、最近話題のレアアースなどの地下資源が豊富で、新たな投資先として外資系企業も注目しています。建都千年という節目を迎え、今後の発展が昇り竜の如く期待されるこの国と、日本があらゆる面でより活発に交流を深めていくことは両国の国益に適うと考えます。 |
今後とも、東京都とハノイ市はアジア大都市ネットワーク21の会員都市として相互理解が深まり、様々な分野で協力関係が強化されることを期待しています。 |