(2)From ジャカルタ 〜Green Energy For Jakarta 緑と熱気に溢れたマラソンの祭典〜
2011年6月5日、「ジャカルタ国際10Kラン大会」が開催されました。
東京都派遣選手の随行員として大会に参加された東京都スポーツ文化事業団の田之倉妙子さんより、大会の様子をレポートしていただきます。
REPORT:東京都スポーツ文化事業団 田之倉妙子さん
6月5日、まだ暗いうちからジャカルタの中心である独立記念広場は緑色と熱気で埋め尽くされていました。太陽の昇りはじめた午前6時30分、「2011ジャカルタ国際10Kラン大会」がスタート!
この大会はジャカルタの目抜き通りであるタムリン通りを走る国際大会で、国内外から35,000人を超える参加があります。一般ランナー・スタッフは皆、緑色の公式Tシャツを着ているので、樹木の鮮やかな緑色に加え、会場一帯は緑色で溢れています。今年のテーマは「Green Energy For Jakarta」です。
ジャカルタでは、この大会に姉妹都市からエリート選手の招聘を行っており、東京都からは男子の大津翔吾(おおつ しょうご)選手、女子の平田裕美(ひらた ゆみ)選手を派遣しました。
スタート時間が早朝であることからもわかる通り、熱帯気候に属するジャカルタは、6月は乾季とはいえ温度・湿度とも非常に高く、ランナーにとってはとても厳しい環境でのレースです。スタートから約30分後、ケニア、ウガンダといったアフリカ勢がゴールする中、大津選手が男子7位入賞を果たしました。女子もアフリカ勢とロシア勢が上位を占める中、平田選手が健闘し、女子7位でゴールしました。
大会で驚いたのは、スタート時に国際招待選手と一般ランナーの間に配置される「バッファー」と呼ばれる青年たち。開始1時間以上前から大きな掛け声を発しながら手を叩き、拳を上げ、ケチャのような踊りをしていたのが、とてもパワフルでした。
レース前後には、他国の選手達やジャカルタの担当の方々とも様々なプログラムで交流を図ることが出来て、非常に充実した大会でした。
インドネシアは日本と同じ地震国であり、近年スマトラ島沖地震を経験していることからも今回の東日本大震災への関心が大きく、ウェルカムディナーの席上でもジャカルタのスポーツ局の方から「このような大変な状況の中で日本から来て頂き、感謝します。」との声をかけていただきました。選手達も「この大会で頑張ることが日本の復興のアピールになるんだ!」という思いを胸に、ジャカルタの街を走ってくれたのではと思います。
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大会前日、会場下見中に地元メディアの取材を受ける選手たち |
盛り上がるバッファー |
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試合前にファウジ・ボウ知事との記念撮影 |
いよいよスタート! |
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左より、ジャカルタの担当者イカさん、筆者、
平田選手、大津選手、ジャカルタ市担当者
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