•G7は、現下の気候危機は「自然、人類、繁栄、安全保障に対する実存的な脅威」との認識で一致し、COP26※1に向けて、各国は脱炭素目標を引き上げている。こうした中、8月にIPCC※2は、世界平均気温の1.5℃上昇が、さらに10年程度早まる予測を公表。•国は4月の気候サミットにおいて、2030年度の温室効果ガス削減目標を「2013年度比46%削減、さらに50%の高みに向けて挑戦を続ける」と宣言。•都は1月に、2030年の温室効果ガス削減目標を「2000年比50%削減」と表明。あらゆる主体を巻き込んだ「カーボンハーフスタイル」の実践に向け、温室効果ガス排出量やエネルギー消費量の削減への行動を加速しなければならない。Zero Emission:「脱炭素大競争時代」の潮流を読み、魅力あるサステナブルシティを実現※1COP26-第26回国連気候変動枠組条約締結国会議•2021年2月、国連事務総長が「各国はCOP26までに一層野心的な排出削減目標を」とコメント。•欧米各国は50%を超える高い削減目標を表明。世界の動向各国の温室効果ガス削減目標(2030年)(資料)IEA「Monthly Electricity Statistics-Data up to December 2020(2021年3月)(6月24日ダウンロード)」を基に作成(2021年7月末時点。*印は2020年表明済)○欧州では、水力・風力・太陽光などの再エネが既に基幹電源となっている。世界では再生可能エネルギーの利用がこの10年で進むなど、脱炭素に向けた取組が加速している世界のCO₂排出量の推移再エネ導入量の推移(2000年の導入量を100とした場合)(資料)IEA「Electricity generation by source」各国データ(7月5日ダウンロード)を基に作成(資料)IEA「CO2 EMISSIONS FROM FUEL COMBUSTION 2020 EDITION」を基に作成世界における発電原価の推移(資料)IRENA「Renewable Power Generation Costs in 2020」のLCOEデータを基に作成電力消費量に占める再生可能エネルギーの割合(2020年)○導入量の拡大に伴い、太陽光をはじめ再エネの発電コストは大幅に低下し、化石燃料を下回っている。○グローバル企業は、再エネやサーキュラー・エコノミーの分野でも、世界をリードしている。○日本企業のユニークなチャレンジが始まっている。Amazon:全世界で合計232件の再生可能エネルギー・プロジェクト(2021年6月)、2025年100%再エネ化。配送用EV10万台購入契約等。Apple:低炭素・リサイクル製品設計、サプライチェーンを含むエネルギー効率化・再エネ化、最終組立施設の廃棄物ゼロ認定済。Starbucks:「リソースポジティブ」が目標。サーキュラーカップ30か国導入、既に45万杯の使い捨てカップを節約。トヨタ自動車:水素を活用した新たな未来のまちづくりに向けた検討を開始。水素エンジン車24時間耐久レースに挑戦し完走。花王:パウチ、ボトルの水平リサイクルに向け実証実験を展開。主力製品容器に100%再生PETを採用。(資料)各社公式サイト情報を基に作成(資料)日本貿易振興機構(ジェトロ)「米国カリフォルニア州の気候変動対策と産業企業の対応」及び各社公式サイト情報を基に作成2052142322713063243350501001502002503003504001990199520002005201020152018日本アメリカドイツイギリス中国インドその他(億t-CO₂)(年)100300500700900110020002005201020152019日本中国アメリカドイツイギリスイタリアデンマーク(%)(年)0.00.10.20.30.4201020152020太陽光洋上風力陸上風力化石燃料(最安)化石燃料(最高)(年)(USドル/kWh)8582.168.846.744.942.8292522.521.720.67.2020406080100ブラジルデンマークカナダドイツイギリスイタリア中国フランスインド日本米国韓国水力風力太陽光地熱バイオマスアメリカ50~52%削減(2005年比)ヨーロッパ連合55%以上削減(1990年比)*ドイツ65%削減(1990年比)イギリス ※2035年目標78%削減(1990年比)中国GDP当たりCO₂排出量を65%以上削減(2005年比)*日本46%削減(2013年度比)15※2IPCC-国連の気候変動に関する政府間パネル
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