アジア大都市ネットワーク21では、クアラルンプールにおいて「第6回アジア危機管理会議」を開催しました。「都市の持続可能な発展と調和した危機管理」をテーマに、6都市から80名の専門家が参加し、各都市の関心の高さを反映する結果となりました。マレーシアにおける災害情報の共有化の取組や、シンガポールにおける有害物質輸送時の監視手法など、各都市の先進的な取組事例が具体的に報告され、参加都市から高い関心が寄せられました。 |
「第6回アジア危機管理会議」スケジュール | |
■日程:平成20年10月22日(水)~23日(木) | |
■場所:クアラルンプール ペルジャヤ・タイムズ・スクウェアホテル&コンベンションセンター | |
■参加都市(出席者数):6都市(80名) (主催都市) クアラルンプール (60名) (参加都市) バンコク、ジャカルタ、シンガポール、台北、 東京 (20名) *東京(幹事都市/知事本局、総務局、警視庁、東京消防庁) |
|
■テーマ: 「都市の持続可能な発展と調和した危機管理」 |
■概要 |
第1日目(10月22日(水)) 本会議 |
【1 開会式】 (1) 開会の辞 ダトゥ・ハジ・ハリム マレーシア市民保護局長 (2) アジア大都市ネットワーク21からの挨拶 志方俊之 東京都参与 (3) 基調講演 ダトゥ・チョー・チー・ヒョン マレーシア内務副大臣 |
【2 クアラルンプール(マレーシア)の各機関によるプレゼンテーション】 (1) 国家安全委員会「マレーシアにおける危機管理」 (2) マレーシア監視センター「危機管理における遠隔監視技術の利用」 (3) マレーシア市民保護局「洪水対策 マレーシア市民保護局の経験」 (4) サイバージャヤ医療科学大学「災害時の救急医療サービス」 (5) MERCYマレーシア「災害支援におけるボランティアの活動」 (6) マレーシア王室警察の経験「災害時における治安維持」 |
【3 各都市からの報告】 (1) ジャカルタ「ジャカルタにおける洪水対策」 (2) シンガポール「公共道路における危険物管理」 (3) 台北「台北市緊急オペレーションセンター」 (4) 東京都総務局総合防災部「迅速・的確な災害対応に向けて-災害情報の収集と提供-」 (5) 警視庁「サミットに伴う首都東京におけるテロ対策」 (6) 東京消防庁「東京消防庁の消防応援」 |
第2日目(10月22日(水)) 本会議 | |
【1 スマートトンネル】 平常時には車の通る地下トンネル、洪水が予測される時には河川の水を一時的に流す施設となるスマートトンネルは、洪水対策と交通渋滞対策を同時に解決することを目的に整備されました。スマートトンネルの運用状況について、コントロールセンターで説明を受けた後、実際のトンネルを視察しました。 |
|
【2 交通情報ITIS管制センター】 市内の交通状況を24時間体制で監視し、データの収集、分析、関係機関に対する情報提供を行っている交通情報システムの運用状況を視察しました。 |
|
■成果 |
(1) アジアの大都市の持続的な成長のためには、包括的な危機管理対策が重要であるとの認識のもと、危機管理能力の一層の向上と連携強化に向けて活発な意見交換を行いました。 (2) 中期計画(平成19~22年度)に基づき危機管理ネットワーク事業を着実に進めていくことを確認しました。また、災害発生時における都市間支援のしくみづくりの検討をめざして各都市の現状を把握することに合意しました。 (3) 危機管理連絡網を活用した情報連絡体制を強化していくことに合意しました。 (4) 各都市が主催する防災訓練や研修事業に活発に参加を呼びかけていくことに合意しました。 ※ 東京からは、毎年9月に行われる防災訓練への各都市の積極的な参加を呼びかけました。 (5) 2009年の第7回アジア危機管理会議を東京で開催することに合意しました。 |