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アジア通信
第27号 2013年7月31日発行
アジアの廃棄物行政を共にレベルアップさせるために
―東京とバンコクが廃棄物ワークショップを開催しました―
 東京都環境局は、2013年4月及び5月の2回にわたり、バンコク都廃棄物処理担当職員(各月44名ずつ計88名)を対象とした3日間のワークショップを都内で開催しました。
 バンコク都からは、東京都との交流をさらに深めたいとの要望を以前から頂いており、2年前にバンコク都で開催したワークショップに続き、今回は2度目の企画となりました。
 開催に当たっては、バンコク都と、関心事項や東京都と検討したいテーマを事前につめ、プログラムの内容に工夫を凝らしました。このレポートでは、5月のワークショップの様子についてご報告します。
 

【第1日目】

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開会式

 東京都から、「東京都の環境行政」というテーマで講義を行いました。日本における廃棄物処理・リサイクルに関する法体系、大都会のため廃棄物の埋立処分場のキャパシティの少ない東京都として最終埋立量を最小化すべく行っている3R(リディュース、リユース、リサイクル)の取組等について紹介しました。

【第2日目】

 2日目は終日現場視察。A、Bの2グループに分かれて視察を行いました。

○Aグループ

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練馬区収集運搬現場

 練馬区を訪問し、家庭ごみの分別収集運搬現場の視察、区の清掃リサイクル事業等についての講義を受けました。リサイクル促進のためには住民の方々に適切なごみの分別をしていただくことが重要ということ等を講義いただくと共に、子供向けの分別教育のデモンストレーションも行われました。バンコク都もごみの分別収集は行っていますが、東京の方式とは異なります。Aグループの参加者は、普段バンコクの廃棄物収集の現場を管理監督されている方々が多く、熱心に質問をされていました。

○Bグループ

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中央防波堤埋立処分場環境学習施設

 都の管理する中央防波堤埋立処分場施設や民間の廃情報機器類等のリサイクル施設の見学、小学生向けの環境学習をテーマにした講義を行いました。

【最終日】

 午前中は区内の清掃工場の見学及び、「清掃工場建設手順と住民合意」というテーマで講義。午後は都庁に戻り、練馬区及びバンコク都職員からそれぞれの廃棄物処理計画についての発表、閉会式を行いました。
 バンコク都の廃棄物処理計画については、適正処理・3Rの促進といった基本的なことは東京都と共通性を感じる一方、食品廃棄物を堆肥にするコンポストを作ることを家庭に奨励していることや、食品廃棄物を発酵させて回収したガスを学校の調理場の燃料に使っている事例など、バンコク都ならではのユニークな取り組みはとても新鮮に感じました。

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参加者全員で

 最終日の閉会式ではバンコク都環境局副局長から、特に廃棄物処理の法令・制度や3Rをはじめとするごみの削減策、環境教育等のテーマについて、今後も今回のようなワークショップを東京都と行っていきたい、とのコメントを頂きました。
 行政職員としてよりよい廃棄物行政のあり方を追求しているのは東京都もアジアの都市も同じ。これからも、アジネットのネットワークを積極的に活用し、バンコク、そしてその他のアジアの都市と、お互いの技術・ノウハウを共有し学びあい、互いの廃棄物行政を発展させていきたいです。