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アジア通信
第35号 2014年11月27日発行
東京とアジアの架け橋となる人材の育成を目指して
〜首都大学東京(博士課程)に受け入れた留学生の卒業を副知事がお祝い〜

 東京都では、東京とアジアの架け橋となる人材を育成するため、「東京都アジア人材育成基金」を設置し、平成20年度から首都大学東京の博士課程にアジア各国の留学生を受け入れています。今年は22名の留学生が3〜4年間の東京での研究(水問題、食品安全やインフラ対策等)を終え、無事に博士学位を取得し卒業することとなりました。留学生が博士課程を修了するにあたって、研究生活の労をねぎらい今後の活躍を祈念するために、9月11日に留学生を都庁に招き、前田副知事出席のもと、留学生の修了を祝う会(副知事表敬)を開催しました。

留学生を激励する前田副知事

 留学生の修了を祝う会の冒頭、前田副知事は「アジアの水問題や食品安全等、アジアの直面する様々な問題の解決に資する研究への努力に加え、異国である日本での生活は大変なものだったはず。修了を心からお祝いするとともに前途有望な留学生とお会いできてうれしく思う。今後、母国に帰国した後も引き続き各自の目標に向け研鑽を積み、東京とアジアの懸け橋として、アジアの発展を牽引する人材として活躍を期待する」と激励しました。

留学生を代表してスピーチするダディさん

 続いて、留学生の代表者がスピーチを行い、「東京都アジア人材育成基金の奨学金を受け、東京で勉強できたことは人生において非常に恵まれた経験だった。この機会を与えてくれた東京都に感謝するとともに、今後も母国及び東京において研究分野の発展に貢献していきたい」と語り、「この留学プラグラムに感謝し、いつか東京に恩返しがしたい」と締めくくりました。

記念撮影

 その後、前田副知事から留学生に対して記念品として都庁舎が彫られたペーパーウェイトを贈り、都幹部や指導教授を含めて皆で記念撮影を行いました。

意見交換会の様子

 副知事表敬の後、東京都防災センターを視察し、東京都の防災対策を学んでもらい、その後、基金事業に関わっている都職員と留学生との意見交換を行いました。留学生からは、世界の大都市と比較して「東京のクリーンさ」「交通の便の良さ」「日本人の優しさ」について感動したという発言が多く、また、アジア人材育成基金を作り、本制度を通じて自分たちの留学を支援してくれた東京都及び東京都民の方に感謝し、今後、何かの機会に自分の知識・経験を日本、東京にフィードバックしていきたいと語ってくれました。

 卒業生が日本(東京)と各国(各都市)との架け橋となる人材として成長するまでには、今後も各自がたゆまぬ努力を積み重ねていく必要があります。東京都も引き続き、東京に友好的でアジア各国の各研究分野で第一線として活躍する方々を支援していきたいと考えています。