アジア大都市ネットワーク21(ANMC21)では、会員都市の行政職員や専門家を対象に、専門分野ごとに様々な研修プログラムを設けています。
今回は前編と後編2回に分け、クアラルンプールでの「都市マネジメント研修」と、その後東京都で開催した「資源リサイクルの促進研修」の2つの研修の模様をレポートします。
REPORT:〔公財〕東京都環境公社 国際協力事業担当係長 岩崎 貴信
東京都環境局では、廃棄物分野の国際協力事業に取り組んでいます。アジアの各都市は急激な経済成長と人口増加によるごみ量の増加により、生活環境の悪化や埋立処分場の逼迫など、深刻な廃棄物問題に直面しています。東京都はアジアの各都市とごみ処理やリサイクルに関する情報交換や交流を行う中で、ごみ問題解決に貢献することを目指しています。
クアラルンプールでの「都市整備マネジメント研修」
国際協力事業の一環として、2011年10月にクアラルンプールで開催された「都市整備マネジメント研修」に参加しました。今回研修のテーマは、ズバリ「廃棄物管理」。アジア地域から30名もの参加者が集まって、施設見学や各都市の成功事例の発表などを行いました。東京都の発表の中で一番関心を集めたのは、「住民によるごみの分別」です。東京都では自治体ごとにルールを定めて住民がごみを分別していますが、アジアではごみを分別せずにそのまま埋立処分している地域が多く存在します。これから分別やリサイクルを実施しようとする都市にとって、「どうすれば住民の協力が得られるか」は大きな関心事のようです。
各都市が抱えるごみ問題について全員で解決策を議論したり、意見を出し合ったり、研修生が主体的・積極的に参加できるようにプログラムが工夫されており、充実した3日間となりました。
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バンコクでの意見交換
クアラルンプールでの研修の後、バンコクを訪問しました。訪問の目的は、東京とバンコクの廃棄物分野の新たな交流事業について相談することです。洪水が迫りくるさなかであったにも関わらず、バンコク都環境局副局長以下、多くの方と意見交換ができました。
翌日の土曜日もバンコク都環境局の方にお願いして、バンコク都が管理する公園を見学させていただきました。その後バンコクは洪水の被害に見舞われてしまいましたが、その時はまだ川辺の公園も冠水していませんでした。
都市マネジメント研修で得た研修運営ノウハウやバンコク都環境局との打ち合わせは、その後のANMC21都内研修やバンコク都でのワークショップ開催につながっていきます。そのお話は次号でご紹介します!お楽しみに!
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