こんにちは、インターンの小野亜梨紗です。ここからは、海外救助隊が8月28日から30日にかけて行った総合防災訓練事前視察及び訓練の模様をお伝えします。
海外救助隊は8月28日に日本に到着した後、東京都庁で行われた表敬訪問と歓迎会に参加しました。翌日からの視察と事前訓練、そして総合防災訓練に向けての意気込みを力強く語る皆さんの姿はとても頼もしいものでした。
翌29日、海外救助隊は、東京消防庁消防技術安全所、第三消防方面本部消防救助機動部隊、消防学校、そして東京消防庁本庁の4か所で、視察と表敬訪問を行いました。まず、消防技術安全所では、所が災害現場における消防隊員の安全確保と効果的な活動の実施のために行っている様々な検証技術について学び、火災鑑定や危険物判定を行う実験室を見学しました。
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特殊災害対策車の前で記念撮影
次に向かった第三消防方面本部消防救助機動部隊は、放射線災害や危険物等の化学物質災害等のNBC災害の対応に特化した部隊の活動拠点です。様々な特殊災害対策車、救出ロボット、測定資器材が配備されており、参加者の注目を集めていました。また、東日本大震災発災時に本部隊が活動を行った福島第一原子力発電所の事故対応についての講義では、参加者全員が深く感銘を受けた様子で、当時実際に現地で活動を行った隊員に対し、大きな賞賛の拍手が送られました。
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消防学校卒業試験のリハーサルを視察
次の視察先の消防学校では、偶然にも、学生達が消防職員になる為の卒業試験のリハーサルが行われていました。厳しい日差しが照りつける中、難しい試験項目に次々と挑戦して行く学生達の姿に皆が圧倒されました。
この日最後の訪問先である東京消防庁本庁では、表敬訪問や意見交換、さらに、救出救助に関する東京消防庁の活動基準についての講義が行われました。
シンガポールの隊員は、先に視察した消防技術安全所に触れ、「この様な研究所が消防庁直属の施設としてあるのは、現場の声が直接、迅速に反映されるという点で素晴らしいと思う」と述べていました。また、消防学校での訓練の様子、そして学生達の規律や礼節を重んじる姿には、参加者全員が感心したようで、新北市は、「学校での徹底された教育方針を見て、日本の消防隊の技術の高さの理由が分かった」とコメントしていました。
翌30日、海外救助隊は第二消防方面本部消防救助機動部隊との総合防災訓練事前訓練を行いました。訓練は倒壊した家屋の屋根をチェーンソーで開き、担架を使って中から被災者を助け出すという、防災訓練本番でのシナリオに沿って進められました。難易度の高い救助活動を、言語や文化の壁を乗り越えながら、東京と海外の救助隊が共に行う姿は、正にアジア各都市間の協力関係を象徴しているように思えました。
各都市の方々は皆熱心にプログラムに参加しており、私たちインターンのインタビューにも快く答えてくださいました。次の号ではいよいよ9月1日の総合防災訓練当日の様子をお届けいたします! |