ごみ捨て禁止キャンペーンマニラ
■ 概要
ごみ捨て禁止法は、「公共の場における生ごみやごみ屑等あらゆるごみのポイ捨て/投棄/廃棄を禁止し、民間及び公共住居や商業設備の所有者、賃借人、居住者に対して当該建物正面および周辺の清掃及び清潔保持を義務付け、違反者に対して罰則を適用する法令」と題されるMMDA Regulation No. 96-009である。 同法令はマニラ首都圏議会により1996年8月22日に策定され、1999年5月6日にMMDA Regulation No. 99-006により改訂された。
■ 実施時期
- 同法令は1996年9月15日に策定されたが、実施は2002年8月末まで延期された。2010年9月16日から現在まで、マニラ首都圏にて積極的に施行されている。
■ 施策の特徴
- MMDAの代理として、環境監視役がマニラ首都圏の主要な 大通りを監視している。環境監視役(EE)のユニフォームは淡い緑のポロシャツ(MMDAロゴ付)で、身分証カード(従業員IDおよび代理人ID)をはっきりと見えるように携帯している。環境監視役は、ごみ捨て禁止法の違反者に環境違反証(EVR)を発行できる。EEのIDには、代理指令の文言とその有効期限、EEの氏名及び代理人番号、EVRの発行元であるMMDAが明記される。
■ 実績・効果
- 2010年9月16日から2011年3月31日まで、MMDAの環境監視役によって35,919人が取り締まりを受けている。
MMDAは、EVRの現金支払いより総額2,705,500ペソの収益を得ている。奉仕活動を選択した違反者から得られる収益は総額 196, 500ペソに相当する。
- 違反行為に基づきごみ捨て禁止法により適用される罰金は、以下の通りとなる。
コード |
違反行為 |
選択肢1 (罰金の支払い) |
選択肢 2 (奉仕活動の実施) |
01 |
ごみポイ捨て、ごみの違法投棄、生ごみの違法処分 |
P500.00 |
8時間(1日) |
02 |
公共の場での排尿、排便、唾の吐き捨て |
P500.00 |
8時間(1日) |
03 |
不潔な建物正面または周辺(所有者を対象) |
P1000.0 |
16時間(2日) |
04 |
住宅または建物屋外におけるゴミの不適切又は規定時間外の放置 |
P500.00 |
8時間(1日) |
05 |
障害物(壊れた機器や車両等、商品の陳列、歩道沿いの違法構造物) |
P1000.0 |
16時間(2日) |
06 |
汚い公共交通車両、ゴミ箱・容器の不設置 |
P500.00 |
8時間(1日) |
07 |
公共交通車両からのごみ等の漏出、撒き散らし、ポイ捨て |
P500.00 |
8時間(1日) |
08 |
看板、ビルボード、ポスター、売り出し広告、映画広告等の違法表示または設置 |
P1000.0 |
16時間(2日) |
取り締まりを受けた違反者は、罰金の支払い又は奉仕活動の実施の選択肢が与えられる。罰金の支払い及び奉仕活動の実施については下記の手順に従う。
選択肢1(罰金の支払い)
1. 違反行為に適用される行政罰金の納付書をMMDA HPSEPOから受け取る。
2. MMDA財務運営サービスに出向き、罰金を支払う。
3. 納付記録として罰金領収書をHPSEPOに提出する。
選択肢2(奉仕活動)
4. 環境規定、活動日程及び指示に関する適切なオリエンテーションを受けるためMMDA HPSEPOに出向く。
5. 奉仕活動の実施。
6. HPSEPOに出向き、実施証明書の発行を受ける。
法的根拠なし又は原則に違反する形でEVRの発行を受けたとする場合は、MMDA-HPSEPO事務局(マカティ市、グアダルーペ・ヌエボ、オレンセ通り、EDSA隣、MMDA主要ビル7階)に出向き、苦情詳細を抗議フォームに記載する。異議申し立ては違反証の受領から一週間(7日)以内に実施すること。
■ 本件問合先
- マニラ首都圏開発庁保健衛生・公衆安全・環境保全事務所
Health, Public Safety & Environmental Protection Office (HPSEPO),
Metropolitan Manila Development Authority (MMDA)
(電話) +63-882-0870 または 882-4151
■ 関連リンク
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