1999市民ホットライン台北
■ 概要
1999市民ホットラインは、台北市政府が運営するコールセンターである。市民と市政府間の正確、迅速、効率的なコミュニケーション構築に向け設立された同センターは、政府各部門のパブリックリレーションズ及びサービス効率の強化、ならびに、市民が政府に託した諸業務の適切な遂行を市民との直接的な連携を図りながら実現するものである。
■ 実施時期
- 1999市民ホットラインは、2005年1月25日に開設され、2008年7月3日に大幅に改訂された。
■ 施策の特徴
- 1999市民ホットラインは、台湾で初となる24時間体制の非緊急サービスで、市民は電話で便利に行政サービスを受けることができる。1999は通話代無料の番号で、固定電話、携帯電話、IP電話からダイヤル可能(公衆電話やプリペイド携帯は対象外)。台北市内から1999に電話することで、行政サービスに関する簡単な問い合わせが可能となり、今後のプログラムに関する情報を入手したり、別の市政府機関へ電話を転送してもらうことができる。各部門での電話転送、市民からの要請及び提案の処理能力の強化に向け、1999市民ホットラインは、これまで一連の多大な進展を遂げてきた。かつて多くの市政府機関が16の通話無料番号や2つの専用固定回線で対応していた広範なサービスが同ホットラインに統合されている。2008年に市政府は、コールセンターの情報システム及び関連機器の改善を行い、サービス要員を31人から92人に増加した。第二点目の改善点は、「違反駐車の対応」、「道路のくぼみの修繕」、「溝の補修」、「民家の水漏れや水止めの報告」、「建物や施設の騒音報告」、「汚染の報告」、「大型廃棄物の処理」、「ごみの放置」、「溝の清掃や洪水後の排水処理」、「人や動物の騒音処理」、「信号、交通表示、街灯、並木の故障や損害の報告」等、住民の日常生活に密接に関連する20の公共サービス事項のプロセス改善である。 本プロセスの改善後、市民のニーズに対応すべく所定期間内に担当職員を派遣することが可能となる。三つ目の改善点は、2010年に発足された手話サービスである。台北市は、台湾にて聴覚障害者向けの手話サービスを提供する初の都市となる。
■ 実績・効果
- 1999市民ホットラインは、便利さと普及率の点で全体的な満足度86%という高い評価を得ている。2008年の改善を受け、1999市民ホットラインは、アジア太平洋カスタマーサービス協会から「2009年アジア太平洋カスタマーリレーションシップ・エクセレンスアワード・フォー・ベストパブリックサービス」を受賞。コールセンターが設立された2005年にて、同ホットラインへの電話問い合わせ件数(月平均)は5万件であったが、2010年末にはこの数値は19万件に拡大。1999ホットラインは、明らかに台北住民の生活に大きな影響を与えている。
■ 経費
- 1999市民ホットラインの2010年度の運営費は7800万新台湾ドル。
■ 本件問合先
- 台北市政府情報技術局
Department of Information Technology, Taipei City Government
(電話番号) +886-2-2720-8889
(ファックス) +886-2-2720-1999
(聴覚障害者向けの文字メッセージサービス) +886-975-10-1999
(ウェブサイト) http://1999.taipei.gov.tw
■ 関連リンク