老朽化した下水道管の更生 -SPR工法-東京
■ 概要
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課題
東京の下水道は、120年以上の歳月をかけて整備してきており、法定耐用年数(50年)を越えた下水道管の延長は既に約1,500kmに達するとともに、今後、高度経済成長期(1960年代~1970年代)以降に集中的に整備した下水道管が一斉に耐用年数を迎える。
老朽化した下水道管は、道路陥没の原因となるなど、都民生活への影響が懸念されることから、計画的かつ効率的な更新が必要である。しかしながら、高度に都市化が進んだ東京では、道路等を開削して、下水道管の状況調査や工事を行うと、都民生活や都市活動に支障を生じさせてしまうため、できるだけ避けたい状況にある。
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対策
東京では、まず、下水道管の健全度を把握するためにテレビカメラ調査を行い、その調査結果を踏まえ必要な工事を行っている。
工事の手法としては、道路を掘削せずに、老朽化した下水道管の内側に硬質塩化ビニル材を巻いてリニューアルするSPR工法を採用するなどして、下水道管を効率的に更新している。
■ 実施時期
■ 施策の特徴
- ・ SPR工法は、道路を掘り起こすことなく、下水を流しながら施工することができる。
- ・ 道路掘削を伴わないことから、工事に起因する騒音や振動、交通規制など、工事周辺地への影響が軽減される。
- ・ 掘削工事に比べて残土処理などがなく、コストや工期が縮減できる。
- ・ 円形のほか矩形など様々な形状の下水道管に対応できる。
■ 実績・効果
- ・ 東京では、1986年から約360kmの施工実績がある。
- ・ 海外では、シンガポールや北米など、累計で約33kmの施工実績がある。
■ 本件問合先
■ 関連リンク
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