各都市の首長などが出席し、原則として、毎年1回「総会」を開催しています。
■第2回デリー総会 石原知事挨拶
早いもので、東京での会合から一年経ちました。
その間事務局側としては、具体的な案件につき、討論を重ね、あるものはこの会議で承認されるでしょう。
国と国とで色々な共同声明がありますが、はっきり申しまして、私はこのような条約や宣言は、}
あまり評価しておりません。条約、声明、宣言は、単にそれだけのものです。
重要なのは、同意したこと、宣言したことにのっとって何を実現するかです。
この意味では、いろいろな国の大都市は、中央政府よりも大きなリアリズムを持って行動できると思います。
各々の国の利益のためだけではなく、他のアジアの友好国の利益のために行動できるのです。
大都市が政府よりも実行力を示し、アジアのためにも現実の実り、フルーツを育て、実現していくことが
必要だと思います。
この会議の課題のひとつは、アジアのアイデンティティをいかに強化していくかでありますが、
この点に関する象徴的な一例が、アジアの国々ではあまり製造されていない中型ジェット旅客機の事業で
あります。 昨日、私はバンガロールに行き、HAL(ヒンドゥスタン・エアロノーティック社)と呼ばれる
素晴らしい航空機会社の施設を訪問してきましたが、我々が力を合わせれば技術交流により、
軍用機でなく中小型ジェット旅客機の実現は極めて簡単なことだと思います。
重要なことは、航空機業界はアメリカ独占であってはならぬということです。アジアのニーズに関しては、
我々自身の努力で、交流の道具を作り出せるようにならねばならないのです。
この会議においては、テロ対策について話し合うことと思います。日本は、いろいろな態様、いろいろな
様相でテロリズムの危険に直面しておりますが、テロ対策も各国の協力が必要なのです。
今回の会議には、昨年以上に期待しております。ディクシット首相、ありがとうございました。