我々、バンコク、北京、デリー、ハノイ、ジャカルタ、クアラルンプール、マニラ、ソウル、シンガポール、台北、
東京の代表は、2003年11月18日から20日まで、ベトナムの首都ハノイで開催されたアジア大都市ネットワーク21
(ANMC21)第3回総会に参加した。ANMC21共同事業やアジアの大都市が直面する共通する問題について率直かつ友好的に論議を交わした。
我々は、開催都市として会議を成功に導いたハノイ市に対し深い感謝の意を表する。
ここに我々は、相互の理解や尊重に基づき、ANMC21会員都市の共通の発展と繁栄に向け、次のように
宣言する。
【1】アジアがますます発展し、21世紀の国際社会において重要な役割を担うため、ANMC21は、アジアの頭脳であり心臓でもある大都市が、共同で事業に取り組むことにより社会・経済・文化の分野における多面的な連携と協力を強化することを目的として、2001年に設立された。
設立以来の2年間で、アジア製の中小型ジェット旅客機の開発促進、芸術と文化の交流、観光促進、都市問題に関する情報交換や人材育成、女性の社会参画、危機管理に関する経験・ノウハウの交換などの共同事業の実施を通じ、我々は着実な成果を上げている。会員都市の協力的な関係は拡がり、発展している。
【2】しかし、その一方で、アジアの大都市はなお様々な課題に直面している。 本総会において、我々は、すべての会員都市が共通の関心を有している「グローバリゼーションとそのアジア経済への影響」についての、ポジティヴな面とネガティヴな面について議論することに焦点を当てた。
グローバリゼーションがアジア経済に与えるポジティヴな面を十分に活用しつつ、ネガティヴな面を抑制する効果的な方策を探るため、対話・議論を行った。我々は、それぞれの都市が持てる力を発揮するとともに相互に協力することを通じ、今後も都市を建設的な方法で発展させ、アジアの発展に大きく貢献することを目指していくとの共通認識に達した。
【3】また、いまは制圧されているものの、SARSによるアジア諸都市の経済に対する影響は依然深刻である。
我々は、自然災害や感染症、テロなどの分野の総合的な危機管理システムの構築に向けて、SARSの感染防止やSARS発生後の社会経済の変革について議論し、経験を交換した。この会議では、SARSの再発や新たな発生の防止には、都市や市民、団体など、国家の垣根を越えたあらゆるレベルの連携と協力が必要であるとの共通認識を持った。
我々は、今後ともANMC21の会員都市が連携を強め、総合的な危機管理対策の推進において、危機発生後、直ちに他の会員都市に知らせることを含め、イニシアティヴを発揮していくことを確認した。
【4】ANMC21は行動志向型のネットワークである。我々は、別表に基づき17の共同事業を着実に推進していくことを再確認した。
【5】ANMC21第4回総会は、2004年の適切な時期にジャカルタにおいて開催する。