我々、バンコク、北京、デリー、ハノイ、ジャカルタ、クアラルンプール、マニラ、ソウル、シンガポール、台北、
東京、及びヤンゴンの代表は、2004年11月21日から24日まで、インドネシアの首都ジャカルタ特別市で
開催された、アジア大都市ネットワーク21(ANMC21)第4回総会に参加し、ANMC21共同事業やアジアの大都市が共通して直面する問題について、率直かつ友好的に論議を交わした。
我々は、開催都市として会議を成功に導いたジャカルタ特別市に対し、深い感謝の意を表する。
第4回ANMC21総会の閉会にあたり、我々は、アジアの大都市間に明確な協力関係を実現するべく、共同した取り組みを一層強化するため、今後一致して、希望と決意を持って行動するとの理念に基づき、次のようにジャカルタ宣言の採択に合意した。
【1】我々アジアの大都市は、アジアの都市の結束と協力関係を強めることにより、アジアのアイデンティティを強化し、国際社会におけるアジアの地位の重要性を高めるため、2001年東京において合意したANMC21の基本理念に基づき、大都市に共通する課題に共同で取り組んでいくことを確認した。
【2】設立以来の3年間で、中小型ジェット旅客機の開発促進、芸術と文化の交流、観光促進、人材育成、危機管理など、様々な分野で我々は着実な成果をあげている。今総会で採択された「アジアの若者の交流」など新たな共同事業を含め、我々は、今後も共同事業への取組みがよりすばらしい成果をあげることができるよう、関係団体との協力など、適切な方法を模索しつつ、会員都市の結束を強化していくことに合意した。
【3】我々は、感染症に関する取組みについての意見交換を通じ、SARSや鳥インフルエンザなどの感染症の
急速な拡大が、アジアの経済や人々の生活に対して深刻な影響を与えているとの認識を共有した。
そこで、我々は、迅速な情報交換や有効な対処方法の共同研究などを目指す新たな共同事業「アジア感染症対策プロジェクト」への取組みなどを通じて、会員都市間の連携と協力によりアジア地域での感染症の拡大を防止することに合意した。
【4】我々は、アジア地域の都市間で、都市開発や都市経営に関する科学技術の発達レベルに差異があることを
認識している。このような状況は、各都市の人々の幸福に直接的な影響を与えている。そのため、我々は、
技術・文化・人材交流に関する議論を通じ、様々な分野で協力を促進し、交流活動を行うことに合意した。
すなわち、我々は、会員都市間の友好関係や相互理解を一層深め、アジアの人々の幸福を増進するという基本的構想に基づき、人的資源の開発、技術移転、文化、相互訪問による観光促進といった様々な分野において
協力・交流を推進する。
【5】アジアの大都市におけるテロの脅威は、依然として薄らいでいない。ここ数年の間にアジアの都市で発生したテロ事件は、尊い人命を奪うなど多大な被害をもたらした。我々は、「危機管理ネットワーク」への取組みを通じて、テロ対策を強化していくことに合意した。
【6】ANMC21第5回総会は、北京において2005年に開催する。また、2006年のANMC21第6回総会の開催については、台北に優先権が与えられる。