我々バンコク、ジャカルタ、クアラルンプール、マニラ、ソウル、シンガポール、台北及び東京の代表は、2008年11月19日から22日までクアラルンプールで開催されたアジア大都市ネットワーク21第7回総会に参加し、共同事業のネットワークを通じて緊密な社会的及び経済的連携を発展させるため、関係及び協力を強化した。
我々は、開催都市として会議を成功に導いたクアラルンプール市に対し、深い感謝の意を表する。
この会議の閉会にあたり、これまでの議論に基づく共通の理解を踏まえ、我々はここに以下のことを宣言する。
【1】我々は、アジアの大都市間でより強固な連帯と協力を推進するというANMC21の目的実現に全力で取り組み、継続的に支援するとともに、共同事業の実施を通じて地域の平和と繁栄を共有する。
【2】ANMC21が2001年に発足して以来、我々は、中小型ジェット旅客機の開発促進やアジア感染症対策プロジェクトなどの共同事業を実施し、着実な成果をあげてきた。
昨年実施した再評価を踏まえ、今回、我々は新たに中期計画を決定し、共同事業の一層の充実と発展を目指していくことを確認した。
特に新型インフルエンザの大流行が喫緊の脅威となる中、あらためて危機感を共有し、参加都市が連携した取組を行っていくことに合意した。
また、アジア大都市ネットワーク21で新たな共同事業として「廉価で安全かつ短期に建築可能な住宅技術プロジェクト」を決定した。
【3】我々は、今なお多くのアジア諸都市が、サイクロンや豪雨といった大規模な自然災害に直面していることを認識する。
気候変動による局地的な集中豪雨の発生や海面上昇、森林伐採や都市化による保水能力の低下を背景とした水害の脅威に対し、各都市は、着実な努力と革新的なアイディアにより、洪水防止策と被害軽減策に取り組んでいる。
我々は、各都市の経験や施策に関する情報交換や、技術・人材の交流を通じて、災害発生時の市民への迅速な情報提供体制や避難体制を確立するなど、会員都市全体の洪水対策を向上させ、アジアの都市を気候変動に適応した、より安全で住みやすいものとしていく。
【4】スポーツの振興は、市民の健康の保持増進や青少年の健全育成に資するだけでなく、国際大会の開催が人々の交流の促進や都市の魅力を発信する機会を生むなど、都市の活性化や観光面での効果も併せ持つ。
我々は、ANMC21の活動を通じ、アジアにおけるスポーツの振興と交流を一層推進していく。
オリンピック、パラリンピック、ユースオリンピック、デフリンピックやマラソンなどの国際大会の開催を互いに協力・支援し、将来に亘り、アジアで継続的に開催することにより、アジアの魅力と可能性を広く世界にアピールし、アジアのプレゼンスを高めていく。
【5】ANMC21第8回総会は、2009年の適切な時期にバンコクにおいて開催される。