各都市の首長などが出席し、原則として、毎年1回「総会」を開催しています。
■第7回クアラルンプール総会 石原東京都知事挨拶
おはようございます、皆さん。第7回ANMC21総会に参加でき、うれしく思っております。
25年ほど前、私、マレーシアのすばらしい世界的なリーダーでありますドクター・マハティールと一緒に『ボイス・オブ・アジア』という本を出しました。その中で私たちが合致した意見として、既にヨーロッパの世界支配は終わり、次いでアメリカの一極による世界支配が続いているが、これは間もなく終わるだろう。必ず近い将来、アジアが世界をリードする時代が来るだろうと意見が一致しました。そして現実にそれは来つつあります。
2週間ほど前に来日された前フランス大統領シラク氏と2人で食事をいたしました。そのときにもシラク氏は同じことを言っていました。ヨーロッパ全体の認識として、アメリカの世界支配の時代は完全に終わった。これからはアジアの時代だと自分は信じていると。
アジアの時代は現実に到来しつつありますが、非常に困ったことに私たちは今、これはアジアだけじゃなく世界全体がいわば三重苦、3つの苦しみの時代に差しかかっていると思います。その1つは地球の温暖化による気象異変、もう一つはいつ発生するかわからない、非常に毒性の強い、従来地球に存在しなかった新型のインフルエンザ、そしてまた突然到来した、これはアメリカの責任でありますけれども、金融における市場原理主義がもたらした今日の金融の恐慌、これに私たちも巻き込まれつつあります。
今年の夏に日本でG8のサミットが行われました。私は総理大臣にもいろいろ注文をつけましたが、全く成果のないサミットとしか言いようがありませんでした。
この三重苦の苦しみに真っ先にさらされるのは私たちアジアの大都市でありますし、またこの問題の解決にやはり一番責任があるのも大都市、世界のそしてアジアの大都市だと思います。
そういう意味で、今回7回目となるANMC21の総会は、今までの総会以上に私は大事な非常に重要な意味を持つ、また、アジアだけではなしに人類全体にとって非常に大きな影響力を持つ、非常に大事な大事な会議になると思います。また、私たちはそれを大事な会議にする、世界に影響を持ち得る会議にする責任があると思います。
私はこれから展開される皆さんとの議論、討論に非常に期待しております。世界も注目していると思います。頑張りましょう。